見たことがない人は見て欲しい。ゼスプリのキウイCMの精巧さ。
ゼスプリのキウイCMが洗脳的である3つの理由
【圧倒的違和感】平均の2倍以上ある放送尺
何よりもまず覚えるのは放送尺の長さ。初見で「これはCMか?にしては長いな…いや、CMか。」と目を止めさせる。
調べてみると、一般的なテレビCMは15秒または30秒。
60秒のものは商品の説明などをして、今すぐお電話ください系の奴が多いらしい。60秒あれば情報を多く発信することができるので、その分商品の魅力を発信することができ、インフォマーシャルとも呼ばれることがあるらしいのだが,,,
キウイは60秒あるくせに中身はスッカラカン。
頭に残っているのは「キウイ〜キウイ♪」のサビだけ。
逆に言うと「キウイ〜キウイ♪」のサビだけはしっかりと頭に残ってしまう。実はその理由が次の【集中力覚醒】なのであるが、
ゼスプリのキウイCMが洗脳的である1つめの理由は、違和感である。
「ん?CMか?CMにしては尺の無駄遣いだな…」が10秒くらい
「長すぎじゃね…??」が25秒くらい
この二つが十分視聴者にとってフックになっており、キウイCMに目を向けさせる。
目を向けさせてからのDaiGo以上に早口な歌詞である。
【集中力覚醒】DaiGo以上に早口な歌詞
全体的にこのCMは歌詞が詰まっている。
その上キウイもなんか喋ってるし、変な猿人類も出てくるし、処理する情報が結構ある。
特にサビ前の00:25秒あたりからは怒涛の早口。
この方法はまさしくメンタリストDaiGoさんがやってる「聞き手の集中力をあげるため早く喋る」奴である。
DaiGoじゃないっけ?
とにかく、プレゼンとかで要点をしゃべる前にめっちゃ早口にして、要点はゆっくり深く言うと良いってアドバイスがあるけど。
キウイはまさしくそれ。キウイのCMが洗脳的である2つめの理由は、緩急つけた情報量と集中力のコントロール。
何を言っているのかわかりそうでわからない歌詞を集中して聞いているうちに、ゴールド(ゴールドキウイ)がサウナで倒れるというショッキングなこと(?)も起きる。これも脳内アドレナリンを出すきっかけだろう。
そして集中力、緊張感のピークにすかさずサビが、「キウイ〜キウイ♪」が、身体中に染み渡るのである。
【キャッチー】心にスッと入り込んでくる歌声とメロディー
キウイの曲全体を通して、優しく心に入ってくる。ゼスプリの「好きなことを楽しみながら」を歌うのは”岩崎愛”さん。
懐かしさと哀愁、暖かさと心地よさ、、、
このメロディーと歌声なくしてキウイのCMの中毒性は生まれなかったであろう。
まとめ
ゼスプリキウイのCM「好きなことを楽しみながら」の裏の意図、マーケターの意図を拡大解釈した。
ゼスプリは従来の消費者行動モデルAIDMA(注意・関心・欲求・記憶・行動)とは別の行動モデルをここに示した。
つまりAIFMS(注意・関心・集中・記憶・Sing)である。
ゼスプリの提案する新消費者行動モデル「AIFMS」
- 00:10~「なんだこれ?CMか?CMか。」ーAttention
- 00:25~「いや、このCM長すぎでしょ。どうした?」ーInterest
- 00:25~「・・・(早口とキウイが気を失うことによって注視)」ーFocus
- 00:33~「・・・(キウイ〜キウイ〜♪)」ーMemory
- 00:42~「キウイ〜キウイ〜♪」ーSing
2度もこのCMを見ればあなたも「キウイ〜キウイ♪」と歌ってしまっていることだろう。それこそがゼスプリの狙いなのである。
きっと敏腕マーケターが裏についている事だろう。さらに言うと60秒の放送尺、CG制作、楽曲提供…とかなりの費用もかかっていることが伺える。
そしてその目的が、みんなでキウイの歌を歌えること。これはもはやチャリティー。
さあ、みんなでキウイの歌を歌おう。